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メテオ縮毛矯正を導入した理由「オーダーメイドの薬剤調合」

なぜ縮毛矯正は「オーダーメイドの薬剤調合」でないといけないのか

「前の美容室でかけた縮毛矯正が、もみ上げだけクセが残ってしまって…」

こういったご相談をいただくことがあります。実は、これには明確な理由があります。


ダメージの正体は「pH値」にある

パーマ・縮毛矯正・カラー。これらのダメージの最大の原因は、薬剤に含まれるアルカリ剤です。(もちろん、他にも様々なダメージの原因はあります)

pH値が高くなると髪は膨張し、その際に髪の内部のタンパク質が流れ出してしまいます。これがダメージの正体です。

かといって、pH値を低くしすぎると、髪が膨張しないため薬剤が内部に浸透せず、効果が出なくなってしまいます。


薬剤を決める3つの数値

縮毛矯正の薬剤を調合するとき、僕が考えるのは主に3つの数値です。

① pH値——髪を膨張させる度合い。ダメージがある髪ほど低めに設定します。ダメージ毛は、弱酸性でも水だけで膨張してくれるため、薬剤が浸透しやすい状態になっています。

② 還元値——クセを伸ばす力の強弱です。クセが強い場合は還元値を高めにしないと、仕上がりが真っ直ぐになりません。

③ アルカリ度——薬剤が髪の内部へ「どれだけ深く浸透するか」の強さを表します。アルカリ度が高いほど、薬剤が髪の奥までしっかり届くイメージです。髪が太くて硬い部位ほど内部まで薬剤を届かせる必要があるため高めに、逆にもみ上げや襟足など髪が細く繊細な部分は低めで十分なことがほとんどです。


部位によって、薬剤は変わる

たとえば、カラーを繰り返してダメージがある髪・強いクセ・毛先にデジタルパーマの履歴——これらが混在している場合、一種類の薬剤で全体を均一に施術するのは、非常に難しいのです。

私が実際に調合するとしたら、このようになります。

  • 顔周り・もみ上げ・襟足・分け目など表面——髪が細く繊細な部位。pH値・アルカリ度ともに低めで調合。
  • 後頭部など——髪が太くしっかりした部位。やや強めの薬剤で調合。
  • デジタルパーマの履歴がある部分——すでにダメージがあるため、pH値は6.0前後の弱酸性。還元値は中の上くらいで、パーマをしっかり落とす。

合計3種類の薬剤を、部位ごとに使い分けていく。それが「綺麗にかかる」ための最低条件だと考えています。

「クックドゥー」か、「自分で調合するカルボナーラ」か

少し話が変わりますが、料理で例えてみます。

市販のクックドゥーを使えば、誰でも簡単にカルボナーラが作れます。でも、袋を開けてから「塩分だけ減らしたい」「生クリームだけ抜きたい」はできませんよね。引き算ができないのです。

実は、縮毛矯正の薬剤も、多くの美容室で使われているものは同じ構造になっています。


市販の矯正剤は「ソフト・ミディアム・ハード」の3択

一般的な縮毛矯正剤は、あらかじめ調合済みの3種類から選ぶ仕組みになっています。

  • ソフト——pH値・還元値・アルカリ度がすべて低めに設定されている
  • ミディアム——その中間
  • ハード——pH値・還元値・アルカリ度がすべて高めに設定されている

髪の状態に合わせてこの3つから選んでください、というものです。

ところが、「カラーを繰り返してダメージはあるけど、クセは強い」というお客様には、この3択では選びようがないのです。

  • クセをしっかり伸ばしたいからハードを使いたい。でも、ダメージが心配…
  • ダメージがあるからソフトにしたい。でも、クセが伸びきらないのでは…

「では、ソフトとハードを混ぜればいいのでは?」と思われるかもしれません。しかし化学的には、それで解決する問題ではないのです。実際、そうして結果が思わしくなかった経験を持つ美容師も少なくないはずです。


10年以上、ずっと抱えていたジレンマ

実はこれ、僕が10年以上前に、ずっと悩み続けていた問題でもありました。

目の前のお客様の髪に「本当に合った薬剤」を使いたいのに、既製品の3択からしか選べない——そのもどかしさは、美容師として常につきまとうジレンマでした。

だからこそ、Meteo(メテオ)の薬剤を知ったときは、心から感動しました。

pH値・還元値・アルカリ度を、すべて自分で一から調合できる薬剤だったからです。クックドゥーではなく、調味料を一つひとつ揃えて、その人だけのレシピで仕上げる——ようやくそれができるようになりました。


なぜ、こういった薬剤を使うサロンが少ないのか

Meteoのような「完全調合型」の薬剤を導入しているサロンが少ない理由は、主に2つあります。

① 理論が難しい——pH値・還元値・アルカリ度を理解したうえで、部位ごとに計算して調合する必要があります。豊富な知識と経験が前提となります。

② 経費が大きくかかる——既製品と比べて、薬剤のコストが大幅に上がります。

それでも私がこの薬剤を使い続けるのは、「その人の髪に本当に必要なものだけを、過不足なく届けたい」という思いがあるからです。

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