新規でご来店いただいたお客様から、よくこんなお話を伺います。
1万円のカットカラークーポンを持って美容室へ行った。
席に座ると、矢継ぎ早に「選択」を迫られる。
「不純物を取り除く特殊なシャンプーも選べますが、いかがしましょう?」「トリートメントはどうされますか?」
「3種類ありますが、どれにしますか?」
「ダメージを抑える前処理も追加できますが、どうされますか?」
よく分からないまま「お願いします」や「真ん中のコースで」と答えていくうちに、気づけばお会計は2万円超え。さらにケア商品も勧められ、最終的に3万円を支払った……。
こうした経験をお持ちの方は、少なくありません。
「分からないこと」の責任を、お客様に委ねていないか
僕は、ここに大きな違和感を覚えます。
結局のところ、知識のないお客様にすべてを判断させ、その結果として料金を上乗せしていく。それはプロとして、責任の所在が曖昧ではないでしょうか。
本来、トリートメントが必要かどうか、どんなシャンプー剤を使うべきかは、髪に触れた瞬間にプロが判断すべきことです。お客様に「どうしますか?」と聞いて選ばせるのは、ある種の責任転嫁ではないかとさえ思うのです。
僕のサロンに「追加のオプション料金」がない理由
僕のサロンでは、前処理・中間処理・後処理を含め、15種類以上の処理剤を常備しています。
しかし、「これを使いますか?」とお客様に伺うことはありません。
- お客様の髪の状態
- 前回の施術からの経過
- その日の薬剤との相性
これらを見極め、プロの目線で「今、何が必要か」を僕の責任でチョイスします。
カットのみのお客様であっても、その髪に最適だと判断すれば、特別なシャンプーや処理剤を惜しみなく使います。それによって後から「処理剤代」として追加料金をいただくことは一切ありません。
「高い」には、理由があります
確かに、僕のサロンの掲示料金は、他店より高めに見えるかもしれません。
しかし、その料金には、プロとしての「判断料」と「見極め料」がすべて含まれています。
「安いと思って行ったのに、終わってみれば高額だった」という不透明さをなくしたい。
最高の状態に仕上げるために必要な工程は、すべて僕の責任で完結させる。
それがプロの仕事だと考えています。
物売りではないので、商品を強引に勧めることもありません。
「今日何を使ったか」を説明することはあっても、それはお客様に自分の髪の状態を知っていただきたいからです。
一見高く見える料金設定ですが、仕上がりと安心感を踏まえれば、結果としてどの美容室よりも価値を感じていただけると自負しています。
